【きもの楽庵】こだわりの紳士の本革のお履物を作りました!

楽庵をよくご利用いただくお客様より、もっと、「おしゃれな履物」無いのですか?とのリクエストを頂き、草履メーカーや職人さんに要望したのですが、
無難なものしかなく、また、コルク台のちゃんとしたものより、ゴム底などの
簡易草履のほうがメーカーさんは力入れている感じで、なかなか、良いものがありませんでした。

だったら、うちで、革からこだわって、またその作りにもこだわった長く使えて履きやすい履物を作ってしまおうということで、まずは、素材の革屋さんに行きまして、素材から作ってもらうことに・・・。

最初のお写真の履物の革は、牛革に特殊な塗料を塗って型押ししまして、熱処理すると凹凸が出る革を作ってもらいました。

他には、こんな色目も・・・。

 

革の表面の拡大はこんな感じのペーズリー柄で、
 

台は、本コルクで、底皮も、今良く使われる経済性と処理のしやすさのドイツ発祥の鉱物系クロムなめしのものが多いのですが、こだわって、タンニンなめしの厚みのある赤皮を手切りでカットしてもらい、
切った側面の「蜜蝋」でコバ処理をちゃんとして・・・。

最初、職人さんには、難色を示されましたが、頼み込んで頼み込んで、革本来の風合いを活かすことにより、本来の履き良さを追求して、作ってもらいました。

そしてもう一つのタイプが、こちらのもので、

表面の革の拡大がこんな感じ。

 

こちらは、天に、低反発のクッションを入れたタイプも作りました。

こんな感じ強く押すと、少し沈み込む天です。

こちらも、底面はタンニンなめしの赤皮で・・・。
特に、白の方は、蜜蝋で着色しないように注意が必要だったようで、
手がかかったとおっしゃってました。

こうしたお履物は、全て天然素材で作っていますので、
最後は、自然に「土に還る」地球に優しいもので、
やはり、昔ながらの方法は良いものだと実感しています。

革用のオイルやクリームでお手入れしていただけば、本当に一生モノのお履物が出来上がり、お客様にも「カッコいい!」と喜んでいただけました。

何事もこだわると、面白いものができますし、本来の良さがよく理解できると、改めて痛感しました。

こうした無理をお願いしても答えてくれる職人さんがいるうちに、
もともっと、ちゃんとしたこだわりのものを作っていきたいと思います。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也