意外な盲点 着崩れしない男着物 着付けのコツ タゴマリ編

きもの楽庵の YouTubeチャンネルでよくお話ししている「着崩れしない着物の着方」をご覧いただいて皆さんにも実践して頂いているのですが、意外とそのコツがご理解いただいていないので、そこのところを重点的に説明させていただきます。

まず、締まり良く苦しくないきもの楽庵オリジナルの無双の伊達締めで骨盤の凹みの位置でキチッと2回、からげるだけだけで止めます。

この無双の伊達締めで締めたら、必ず、襦袢の襟先を持って左右に引っ張り、そして一番重要なコツがこの伊達締めより下の足の方向にお腹辺りに余っている着物の生地を無双の伊達締めの下に引っ張ってお腹の周りをすっきりと襟まわりはピタッと体についている状態にすことがとても大事です。

これで一日着物を着ていて着崩れしなくなります。

たったこれだけですがとても重要なことです。

そして角帯もこの骨盤の凹んだ位置に締めます。

よく着物の本などにある腰骨の位置では高すぎてしまいます。

この位置の体の奥が昔よく言う「丹田」となります。

ここで結んでいると、胡座(あぐら)をかいたり、しゃがむなでと立ったり座ったりを繰り返しても帯が上がってきてしまうなどの気崩れがまったくおきません。

本当に簡単なことですが、伊達締めの下に余分な生地を引っ張っておく事と角帯の結ぶ位置はとても大事なコツです。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

 

【きもの楽庵】ステージ用の高台の誂え草履

通常のお草履の台は、高くても5cm位のものですが、
こちらは、お客様のオーダーで誂えました8cm位の高さのおぞうりになります。
通常のものに下に台2段分を追加したもので、特にこちらのお客様は、
歌手でステージでお履きになられるのと、振り袖などもお召になられるので
特に高さのあるお草履が必要なので、お誂えになられました。

背もそんなにはお高くないのと、Sサイズのおみ足ですので、かなり高く見えますが、ステージでお着物をお召し頂くには丁度良い高さです。

このお草履を作ってくれているメーカーさんは、いろいろな特注に対応してくれて、以前には、股関節の病気で、左右の足の長さが違うお客様のために、
左右で高さの異なるお草履も作ってくれました。

色々足の病気などでお困りのお客様の多い現代では、こうした事で、きものを着やすくすることも大切なことだと思っています。

お履物でお困りのことがございましたら、お気軽にきもの楽庵にご相談いただけましたら、色々対応させていただきますので、ご安心くださいませ。

【きもの楽庵】洗っても大丈夫な紳士の角帯とは!?

 

前回、お話したように、正絹の角帯は、基本的に自宅で洗えません。
生洗いなど、きもの専門の洗い方をしても、あまり良くない状態で
フニャフニャしてコシがなくなり、締りにくくなってしまいます。

それでは、一体、どんな帯ならば洗えるのか?と申しますと…、
麻か植物繊維か、木の内皮などを使った植物由来のものとなります。
こうしたものですと、お家でジャンジャン水で洗えますし、
洗うと新品のようにピシッと皺も伸びて、新品と見紛うように…、
更に締まり具合も変りません。

お手頃なものですと、博多の西村織物さんの「からむし」の角帯

小千谷の手紡糸の苧麻と機械紡績の苧麻とのまじりの麻の帯は、締りもいいです。

無論そうしたことで、一番いいのは、需要無形文化財の越後上布の角帯ですが、
お値段も貼ってしまいますもので・・・。

あと、変わり種ですと、小千谷の折田さんのところの楮糸布(とうしふ)と言いまして、和紙の原料の楮の植物の繊維を糸にしたもので、割れて切れないようにする特許をお父様の強さんがとっておられて、息子さんの一仁さんが手織りでおられています。通常は無地なのですが、こうした捩りのプロトタイプもございます。

もじりの拡大したお写真はこんな感じ。

あとは、北海道の「おひょう」の木の内皮を繊維にした「アットゥシ」というものも…。

こうした植物の天然繊維100%でおられたものは、お家でジャブジャブ水洗い出来ます。

僕自身色々使いますが・・・、無論、越後上布が一番いい感じの締まり具合ですが、予算に合わせて色々使ってみてください。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

 

【きもの楽庵】角帯は洗っちゃ駄目!!

これは、僕がいつも使っている角帯なんですが、手先を半分にして持つと、
本来は、柔らかな組のものなんですが、
ピーンと張って真っ直ぐになるくらいしっかりしているのです。

ところが、同じ角帯を水洗いしたら…、

こんな風にくんにゃりとしてタラーンとなってしまいました。

これは、生洗いなどの揮発系でのドライの洗いでも同じくで…。

正絹の角帯は洗っちゃ絶対ダメです。
フニャフニャになり、締め心地も悪くなり、締りが悪くなってしまいますし、
絹本来の艶も無くなってしまいます。

普通はこんな風に光沢のある艶ですが、

洗うと…、

こんな風に白っぽく、艶がなくなってしまいます。

とにかく、角帯は絶対洗っちゃ駄目です!!

専門の絹用の洗いに出すのも…駄目!

洗っても大丈夫な角帯は…、明日又、お話します!

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

【きもの楽庵】石川県U様ご依頼 別誂え白木の桐右近下駄

こちらは、白木の桐台ののめり右近の台に、
楽庵オリジナルの鼻緒をすげさせて頂いた下駄で、
石川県のU様のご依頼で誂えさせていただきました。
横からの写真ですと、右近型がよく分かると思います。

鼻緒に使ったこの生地は、今は無き、京都の高垣織物さん(菱屋六右ェ門さん)の
「幽玄織」という二重紗を1枚の織物で織った特殊な生地で、
角度により色変わりする織物です。


下駄は履き慣れないとのことで、底側全面にゴムを張って、
滑りにくく、傷がつきにくくしてあります。

浴衣や夏着物は勿論、紬などでは、冬物でも合わせられますし、
爪革をつければ、雨や雪でもお履き頂けます。

石川県のU様、喜んで頂けると良いなあと思っています。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也