今回の「呉服の日」のイベントの一つ[売らない着物のお話会]・・・。
呉服屋さんなのに[売らない・・・]って、何???と思われる方もいるでしょう。
その本意はと言えば・・・、
まずは、「売りつける事はしません!」っていう「お客様安心宣言」!本当は色々聞いてみたいし、知りたいし、実物も見てみたい、もっといえば「触りたい!」コレが、お客様の本音ですよね。それをまずは叶えちゃいましょうって事。
次に、僕からの本音をいえば、「今は作られていない」とか「本当に手に入れにくい」という【児玉コレクション】をお見せする・・・(ちょっと、自慢ぽい??)って事。 正直言って、「我が子」のような着物たちなので、本当に【大事にしてくれる】保証があれば、お嫁に出すよ!位の大事な着物たちだから・・・です。
そんな中、何を話すかのさわりをちょっとだけ・・・、
1,コレからの季節のきもの・・・、やっぱり涼しく着たいもの・・・です。でも、汗をかくから洗える着物=(イコール)ポリエステルは、ちょっと待って頂きたいのです。 江戸時代中期まで、日本に有った繊維は「絹」と「麻」に代表される自然布(コウゾ・藤・品などの草や木の皮)だったわけで、クーラーも無い日本でなぜ、そうした衣服を着て着たかといえば、決して「ビンボー」だったからではなく、とても楽だったから・・・と、わかってきました。
それに、4大重要無形文化財の2つ(「越後上布」と「宮古上布」)が、
何と夏ものという点からみても、こうした上布類のお話をと・・・、思っています。本物になかなか触れる機会も少ない物ですので、是非、この機会に!!
2つ目は、楽庵に来られる相当ヘビー級な「着物好き」な方でも、「初めて見たわ!」と言わしめる「夏幽玄」を作られている“菱屋六右エ門”さんの「着物たち」をご紹介!!「夏幽玄」一度は、絶滅し製造不可能だった物がやっと、ここ数年織る事が出来るようになりました「幻の織り物」なんです。
京都 大徳寺 東側にある「本当に小さな機屋」さんですが、その物作りは一級です。 数年前にも、後継者不足・高齢化などで廃業かも…という機屋さんなので是非、知って頂きたいのです。
3. 最後に、もし、時間があればお見せしたいのが、
「石川県立美術館」にも、同じ作品が所蔵されている「坂井教人」先生の『鎌倉友禅の訪問着』・・・。僕が一目で魅了され購入した物の、落ち着いたら「お腹が痛くなった代物」。
ただ、本当に2時間で、コレだけの話が出来るか???
というのが、楽庵社員からの下馬評でして・・・。
だって、「社長の話は、関連性からどこまでも果てしなく続くから・・・。」と。
確かにその通りで・・・、当日、どんな事になるか「不安が増すのは僕ばかり・・・?」