紳士の仏事衣装 お通夜の衣装

紳士のお通夜の衣装についてお話しさせて頂きます。先日、実母が亡くなりましたので、その時の衣装を紹介させて頂きます。

正絹の駒紗の単衣のお着物に、三つ紋の小千谷の羽織に甲田先生の仙台平の袴というイデタチでお通夜をさせて頂きました。

お通夜の場合に、黒喪服というのはそれこそ待ってました!と言わんばかりの衣装になるので、落ち着いた色物とかの方が良いと思います。

4月の葬儀でしたが、身内はお客様がいらして色々と動き回りますので、単衣を着させて頂きました。

翌日の告別式は、勿論黒紋付きでしたが、お通夜は急な知らせに駆けつけたよいう感じの衣装がいいと思います。

僕が修行した京都などでは、若いお嬢さんなどはピンクの色無地に黒共の帯という感じのものをお召しになっています。

羽織紐は勿論、金具のものは身につけたくないので、直付けの羽織紐です。

本来、お葬式の時の身内は白喪服という紙子(紙布)もしくは麻の真っ白な衣装で、あまり華美にならないものが本来なので、麻の羽織も良いかなと思い、着用しました。

この動画でもご紹介させて頂きました小千谷縮に三つ紋の江戸小紋の羽織は慶弔療養で時期も問わないのでとても便利です。

着物好きな方はおめでたい時だけでなくこうした喪の時や法事事にも着物をご着用いただけましたらと思います。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也