【きもの楽庵】烏畳みのフェルト履きも、もう作れないそうです・・・。

この底は、本フェルトを烏だたみの雪駄に縫い付けたもの…で、
元々は、日本舞踊や歌舞伎の役者さんの楽屋履きに使っていたものだそうです。

僕が、若い時にかなりお世話になった刺繍の先生は、お家でも、よく着物でお過ごしのようで、その時にスリッパはあまりお洒落じゃないのと、パタパタ音がするから嫌だっていうことで、ご注文いただき、浅草の職人さんに作ってもらっていました。

表はこんな感じのカラスだたみで、本当に音がしなくてとても軽い履物です。

お家でお着物の時に、こんな素敵なお履物を履いてらっしゃたら、
さぞかし、素敵な方だと思われると思います。

先日、お草履の職人さんが、「楽庵さんは、本当にいろいろこだわったものを置いてらっしゃいますね・・・。」と、びっくりされてました。

その際、「もう今これだけの仕事が出来る職人さんは居ない」とおっしゃられており、本当に、日本の素敵な本物は、危機的な状況だと思います。

いくらかでも、皆さんに使ってもらえないと、廃れていってしまうもので、一度、廃れてしまうと再度、復興するのは本当に大変なことで、無くなっていってしまうので、是非、皆さん、本物を使ってください。