【きもの楽庵】浴衣だけではもったいない桐下駄

博多織の太鼻緒をすげた鎌倉風の桐下駄!
鼻緒の作りもしっかりしているので、足が痛くなりません。
浴衣だけではもったいなく、綿きものや紬などの普段着に合わせても
充分御使用頂ける下駄です。

こちらは、右近ののめり台です。

シンプルですが、こうした桐の木目の台もシンプルですが、いい感じですね!

毎年、造り手さんにお話するのですが、女性ものばかりで、紳士もこうした
お洒落な下駄をたくさん作って頂きたいと・・・。

女性はお洒落でいいですね。下駄は素足で履くことが多いので、コレくらい
しっかりした太鼻緒ですと足が痛くなりません。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

【きもの楽庵】烏畳みのフェルト履きも、もう作れないそうです・・・。

この底は、本フェルトを烏だたみの雪駄に縫い付けたもの…で、
元々は、日本舞踊や歌舞伎の役者さんの楽屋履きに使っていたものだそうです。

僕が、若い時にかなりお世話になった刺繍の先生は、お家でも、よく着物でお過ごしのようで、その時にスリッパはあまりお洒落じゃないのと、パタパタ音がするから嫌だっていうことで、ご注文いただき、浅草の職人さんに作ってもらっていました。

表はこんな感じのカラスだたみで、本当に音がしなくてとても軽い履物です。

お家でお着物の時に、こんな素敵なお履物を履いてらっしゃたら、
さぞかし、素敵な方だと思われると思います。

先日、お草履の職人さんが、「楽庵さんは、本当にいろいろこだわったものを置いてらっしゃいますね・・・。」と、びっくりされてました。

その際、「もう今これだけの仕事が出来る職人さんは居ない」とおっしゃられており、本当に、日本の素敵な本物は、危機的な状況だと思います。

いくらかでも、皆さんに使ってもらえないと、廃れていってしまうもので、一度、廃れてしまうと再度、復興するのは本当に大変なことで、無くなっていってしまうので、是非、皆さん、本物を使ってください。

 

【きもの楽庵】良質な日本製の扇子を無くさぬよう、見極めて、使ってください!!

こちらは、45間の短地の国産の良質な扇子。
以前は、60間というような素晴らしい扇子も作られていましたが、今はもう、ほとんどてにはいりません。
「短地」というのは、地紙と呼ばれる竹骨に貼ってある紙の部分の長さのことで、通常より巾の短い地紙のことです。

この「間」というのは、扇子の骨の本数のことです。
間を増やすには、粘りのある良質な竹でなくては、薄く削いで作ることが出来ないので、そうした良質な竹も手に入りにくくなっている事と、熟練の職人さんが居なくなっていることが関係しています。

技術が廃れたというより、こうした扇子の良さをちゃんと判って頂き、少々高くても買って頂く人が居なくなって来ていることも関係していますので、目利きの力も皆さんに磨いて頂きたいと思います。

なんと言っても、こうした扇子の良さは、「実際に扇子であおいでみる」とよくわかります。

あまり、力を入れずにあおいでも、凄い風量が来ます。
なので、暑い時に無理してバタバタあおぐ必要は無いのです。
本当に優雅にあおいで頂くと、かえって風が来るものです。

それは、薄く削いだ竹骨がしなって、風を包み込むように運んでくれるからです。

悪いわけではありませんが、最近は、麻張りなどの扇子もよく出ています。
麻張りだから一見良いもののように感じますが…。

生地の重さに耐えることもあり、骨の厚みがすごくあるんです。
間数も、最初のものに比べて全然少ないのです。


こちらがこの麻張りのセンスの骨の断面。


こちらの最初の写真の45間の骨の断面。全然厚みが違いますよね。


左が最初の写真の45間の骨で、右が麻張りの骨 一本一本の骨の厚みが違うのが分かると思います。

又、こうした片張りで裏側にすると骨が見えています。

又もう一つの特徴というか見分けるコツが、本来、日本の扇子の良質なものは、
扇子を閉じている時の形状でわかります。

左側の45件のものは上部がすっとすぼまっているのに対して、右の麻張りは、上部が開いてしまっています。

良質な扇子は、真ん中に膨らみがあり、上部と要(かなめ)の部分はすっとすぼまっています。

すべて竹骨が薄く本数が多いものだけが良いものというつもりはなく、最近では、NHKの大河ドラマで、福山雅治さんが使ってから「龍馬扇」と呼ばれるようになったこうした扇子も、着物で帯位置に挟んだりして使うには良いものです。

結構ガッチリした感じですが、骨も頑丈で、地紙も「油紙」というしっかりしたものを使っているので、初心者の方などは、使いやすいと思います。

最近は、「京扇子」という称号を付けた海外製もよく出回っていますので、
ネーミングに惑わされずに、本物を見極めて使って頂き、
どうか、日本の職人さんを守っていってください。