【きもの 楽庵】御年75歳の着物初デビュー

IMG_3736
先日、何気なく・・・、「甚平か浴衣でも・・・。」と、ふらりと立ち寄られた際に、
名古屋に持ち帰るために、最終の着付の練習をしていたTsuruちゃんが、

IMG_3383
「小千谷ちぢみと角帯」をいとも簡単に着こなしているのを見て、一念発起した佐藤様。
「あんなに若い子が着こなしてるのを見たら、僕もできるかな??」って、
ちゃんと、反物から選んで、「小千谷の麻襦袢」「綿麻備長炭」を、
マイサイズで別誂え仕立てをしました。
息子さんが「茶道」用にと求められたものの、着なくなって譲り受けた小物のなかの角帯を
「折角だから、息子のためにも締めてやろうかなあ・・・。」と、角帯で。

本日、仕上がりを引き取りに来られて、数十分の練習をして、ご自分で着られた姿がコチラ!
人生経験がものをいうのでしょうか!?長年、着こなしているよな風情。

今、きもの楽庵では、きもの男子(紳士?)が、急増中なのですが、
なんか、「連鎖反応」と言いましょうか、お店に来られている全く見ず知らずの男性の着姿を見て、
「僕も着ようかな?」という、ほんとに嬉しい広がりがあります。

ただ、少しだけ共通点が・・・・。

人生の節目だったり、突然の病からの復活等々、ちょっと、大変な思いをした方が、
なんか、「この着物の良さ」に気づいてくれる事が多いように思います。

コチラの佐藤様も「心臓のバイパス手術」をされていて、「命がなかったかもしれないんだ・・・。」

「75歳で着物初デビューだよ!」って。

ちなみに下のお写真は、選ばれた時の記念写真をパチリ!
IMG_3441

そう、日々、ただ追われていて、本当は身近にあるのに、
その良さに目を向けて居なかった自分がいるなあ・・・って、ちょっとでも思われた方が、
「着物」に興味持ってくださっていると・・・。

先日も、初の小千谷デビューをされた誠太朗さんが、こんな事を・・・。
「陽射しが強くても、少しだけでも吹く『風が感じられたんですよ』!

そして、その心地よさを感じる事ができたんです。」と・・・。

不思議ですよね。着物、特に夏場は「小千谷などの麻や上布」を着ると、
洋服では感じることが出来なかった「ほんの些細なこと」を感じれるんです。
そして、「その些細なことに感謝出来る」そんな経験が出来るんです。