なんでだろう?
「いい仕事」の物って、背筋がゾクってするくらい感動!!
そんなに気負ってないけれど・・・「いい色味・・・」。
“90歳”の時の「千葉よしの」さんの「正藍冷染の帯」
最近、親しくさせて頂いているお客様のHさん所有品。
楽庵でお仕立頂いた着物をお引き取りに来られたある日、
またまた、着物談義をいろいろさせて頂いていたら・・・、
私、千葉さんて人の『藍染』持ってるわ・・・。」と軽ーくおっしゃられて。
「いいもん好きの僕は、是非っ、是非見せて下さい!」と思わず、懇願。
昨日、わざわざ、ご持参下さいました時の写真が、コレ。
僕が同業 大先輩のなかで「敬意」すら感じていた
故「みともさん」で、購入された・・・との事。
ある展示会で、本当は狙っていた「琉球の花織」を先に他の方が、買ってしまい
「あー、残念!」って思ってたら、
番頭さんが「これは絶対値打ちだから、買っときなって、
ちょっと渋々、購入したそう・・・。
僕すかさず、「番頭さんに感謝しなくちゃ!」ですよ・・・と。
自分は、まだ30年弱しか着物を生業にして無いけれど、
最近思うのが、「良いもん」って、自分が成長しないと見えて来ないものがあるなあ〜と、思うんです。
言い古されているようですが、
「良い仕事のもの」って、
時を経ても変らない。
時が経る程、愛おしくなる。 そんなものだと・・・。
新宿 河田の「備後や」さんで、
拝見させて頂いた「芹沢銈介」さんの着尺の時と同じような感覚
「背中がゾクゾク・・・」した感動モンを拝見させて頂きました。
正直、昔の物だから生地巾は9寸くらいしか無くて、
着物に仕立するには今ではちょっと・・・と云うものの、
芹沢」先生の「反物」(未仕立の生地)を見たのは、
初めてで、ホント「垂涎モン」でした。
そんな楽しい着物談義をさせて頂くなかで、
Hさんが
「私、そんなに凄いとは知らずに木綿の藍に合わせて着たのですが、
なんかしっくり来なくて・・・、もっと、上手に合わせたいわ〜」と。
天蚕糸・黄金糸・小石丸糸をブレンドし「草木染」した「伊那紬」にのせたら、
お互いがとてもイイ感じに!!
「作り手さん」から良く耳にしたのが、
「無名だった自分を“みとも”さんが、自分を大事に育ててくれた。」という言葉。
僕も、こんな風に言われる呉服屋さんになりたい!