【楽庵 社長 ブログ】おかあさま(義母)からの贈り物

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このお写真のお着物は、嫁ぎ先のお母様の箪笥に反物で残されていたもの。

楽庵が、開店の頃からのお客様のM様(今は、お嫁ぎされてY様ですが・・・)。

先日、ご主人様とお二人でこられて、おおきな包みいっぱいの着物を、数々、お持ちになられ・・・。
ご主人様の亡きお母様が着物好きでしたそうで、箪笥に沢山、反物が眠っているのからと・・・。

全部で7〜8点でしたが、いまでは高くて、ほとんどないカマボコの桐箱に入ったかなり高級なきものから、ちょっと、反物の耳ヤケした物もありましたが、どれも、生地も染めも上質なお仕事のきものばかり。

さすが、「きもの通」の方がお選びになられた物とお見受けしました。

お二人は、「このまましていてももったいないし、まあ御仕立しときましょう・・・。」と云うような雰囲気でしたが、僕も、店長も、一目で仕立てたらすごく良くなるなあ…と確信して、お仕立をお預かりしました。

今日、奥様が、お引き取りにこられて、

たとう紙を開けた瞬間

「うわあ〜〜。仕立てたら、すっごく良くなったわ!」「色もなんかはっきりしたみたい!」と目を輝かせて・・・、お喜びになられて・・・。

IMG_0931このカップルさんは、お二人とも「お着物好きで・・・」。

先日、僕が、「奥様の着物姿に惚れたんじゃないですか?」と、すこしフザケて話を向けると、「結婚するまで着物姿なんか見たこと、無かった。」し、こんなに着物好きかとは知らなかったとの事。

きっと、これって「おかあさま(義母様)からの、プレゼントだったんですよ。」とお伝えしたい・・・と。

それに、実は今日、奥様がお引き取りにこられた「ほ・ん・と・うの目的」は・・・、

旦那様のお誕生日のお祝いにと、

先日、奥様が一人で来られてご注文頂いていた「綿麻 備長炭の生成り生地の夏着物の仕上がり」をお引き取りにいらしたのでした。

そう、前段の反物の御仕立をお預かりしました時に、僕も着ている「綿麻備長炭」をお見せしておりました。

お家に帰られてご主人様が「良かったなあ・・・。」

「でも、仕立にお金がかかるから今年の夏着物は浴衣でがまんしよう。」って、

おっしゃられていたそうです。

それを聞いた奥様が、後日、お一人で来られて、「旦那には内緒で、今年の誕生日のサプライズ・プレゼントにしよう!」ってお決め頂いていた「待望の男物」をお引き取りに・・・。

今日は、すてきはカップルが、素敵な時間をお過ごしになられる事と・・・。

なんか、O. Henry『賢者の贈り物』 (The Gift of the Magi)、見たいですね・・・。

こんな時間のお手伝いが出来た事が、嬉しくて、BlogUpしちゃいました。