【きもの楽庵】きものはどうして「たとう紙」に入れるの?

きものは、特に正絹などは、湿気を嫌います。
湿気があると、カビや変色、箔のものなどは、サビが起きやすいものです。

そうしたことから、きものはたとう紙と呼ばれる紙の入れ物に保管することが
良いのです。

出来れば、和紙の物が一番良いですが、和紙でなくて安い用紙のものでも、
なるべく頻繁に交換してあげると良いです。

たとう紙が湿気を吸収してくれるので、出来れば1年に一辺は、全てあたらしいたとう紙に入れ替えてあげると、虫干しできないときも安心です。

以前、きもの保存袋といって不織布のものでチャックの付いたものが流行りましたが、楽庵ではあまり勧めていません。

不織布は石油製品ですし、あまり調湿性が良いとも思えないからです。

一見頑丈で良さそうですが、昔ながらの紙のほうが良いと思います。

たとう紙の裏面を見るとよく、茶色く筋が入っていたり、
星といって茶色い細かい点が出ていつことがありますが、
これは湿気を吸って、一種のカビが生えている状態ですので、
すぐ交換してください。

僕は、よくお客様にお話するのですが、昔からずっと伝えられてきたことには、
それなりの理由と良さがあるものなので、
意外と昔ながらのことのほうが良いことはたくさんあるものです・・・と、
お伝えします。

たとう紙のこまめなお取替えは、きものにはかなり重要です。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也