着物って、天気が悪くなったからと言って着ないという選択肢があまり無いもので、決まった式辞事で、お召しになられるものなので、天候不順な時でも、
お召いただけるような雨用品は準備しておきたいもの。
中でも、お足元のものは、かなり重要になります。
通常のお草履ですと、ハネが上がりやすかったり、足袋を汚してしまったり、
又、鼻緒をすげる底の位置から、水が草履に浸透してお履物を駄目にしてしまうものですので、雨の日でも大丈夫な「雨草履」を
ご用意していただきたいものです。
この履物は、天気がよくわからない時に、晴雨兼用で履けるので、
「時雨履き(しぐればき)」ともよばれています。
底面は写真のように生ゴムで完全に塞がれているので、雨水が侵入しにくく
又、滑りにくい構造になっています。
雨の日はもちろん、雪の日でも、又、冬の寒い日でもお履きいただけるものです。和装の場合、普通のお草履ですと、足袋一枚だけで寒さを凌ぐものですが、
爪革がついいていることにより、寒さよけになるものです。
底の形状は、色々ありまして、かなり突起状のところが大きく突き出たものもありますし、ハニカム構造のようになっているものもございます。
簡易的なもので、ウレタン草履に透明なビニールの爪革がついたものもありますが、今回の革製のものをご覧いただくとわかるように、この雨草履の場合は、
草履の形状が通常のお草履より、少し草履の前の部分が広く、又爪革もすこし外側に膨らみを持った形になっており、足の指が擦れにくくなっています。
簡易版だと、よく、足が痛くなるというお話がございますが、
そうした点にも考慮され、足が痛くならないようになっています。
ぜひ、梅雨前に雨にも防寒にも優れたお草履をご用意くださいませ。