【きもの楽庵】お家で洗える小千谷縮みの江戸小紋の五つ紋付き羽織を作りました!!

夏汗かく時期にもバンバン着て、汗をかいたら、お家で洗濯機で洗える
小千谷縮の五つ紋付きの羽織を作りました!

白生地の段階から、紋糊を置いて、紋玉の中輪の中にも、きっちり江戸小紋の柄が、入った紋付きの羽織を作りました!

「剣片喰」の紋と中和の間にも、鮫小紋が染められているのが見えると思います。

お家でじゃぶじゃぶ洗うことを考えると、後から紋入れするのでは、紋泣きといって、色が落ちてしまうので、最初から紋糊置いて、江戸小紋を染めてもらいました。

背縫いの紋はこんな感じ!

コレで、汗を心配せず紋付きを着て、後はお家で洗濯出来ますので、夏場の正装として、いかがでしょうか?

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

 

【きもの楽庵】新しい江戸小紋の技法「糊流し」

皆さん、「墨流し」というのは聞いたことあると思うのですが、
「糊流し」というのはご存知でしょうか?

楽庵が、よく別誂えの江戸小紋を染めて頂く「金田朝政」先生から、オヤジの代は、よくやっていたんだと言われて、そのサンプルを見せていただいたのが、下の写真の端裂・・・。

正直、ちょっとびっくりしまして・・・。
美濃和紙の型紙での染めでは無いのですが、板場にまずは糊置きして、
そこに、チャンチン(小さなジョウロのような染料を細く垂らすもので、通常は、熱した蝋を糸目として染めるローケツ染に使用する道具で、インドネシア初の染めの技術に使う道具)のような道具で、糊の染料を全体に垂らしてから、
熊手のようなもので描き崩して行く染め方、よく混ぜると下の端切れのように
色がマーブル化するというもので、その後その糊の上に生地を置いて染め付けるものです。

これがチャンチンの道具です。

今回、実際に染めて頂いたときの様子です。

今回は、仕立て上がったきものでお家で選択できるようにということで、
本場大島に染めて頂いたものがコレ!!

染め上がった記事の拡大写真はこんな感じで・・・、
墨流しとはまた違った表情が特徴です。

以前も、重ね型の江戸小紋を染めていただいたり(http://rakuan.jp/archives/3900) と、

https://youtu.be/tYMoetKRrQA

江戸小紋の可能性ってまだまだあるように感じます。

これからも、いろいろなものを作っていきたいと思っています。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

 

【きもの楽庵】なんて艶やかな裏勝りの洗える正絹長襦袢!!

楽庵ではおなじみの京都浅見さんの洗える正絹長襦袢ですが、
蛍光色のショッキングピンクにエメラルドグリーンのような長襦袢が着られたら・・・と、リクエスト頂いたのですが・・・。

それでいて出来れば、お家で洗濯機でジャブジャブ・ガシガシ洗えたら・・・というご注文でしたので。

ならば、これは、浅見さんのところの「叢雲」の生地で、
江戸小紋の金田先生に染めてもらうしか無いということで、
他のお客様も一緒に染めていただくことに!

柄は、「鯉・竹・松」の昔の柄を今の生地幅1尺1寸に彫り直した型紙を使って・・・。

もうひとりの方も、薄いベージュにグレーのきれいな配色で大人のオシャレ感満載で!

なかなか、いい色に染まりました!

こんな男の裏勝りのオシャレも良いもんじゃないでしょうか?

 

【きもの楽庵】可愛い「桃太郎」の江戸小紋

よく見てください!そこには、「刀を振り上げた鉢巻の剣士」が・・・。

さらに目を凝らすと、逃げ回る鬼が・・・。

さらに目を凝らすと、「桃」「雉(きじ)」「犬」が・・・。

なんとも可愛らしい型の江戸小紋ではありませんか?

生地幅は1尺1寸の長濱の縮緬地に染めてありますので、
裄の長い方でも、紳士の方でも十分です!
染は、いつも楽庵でオリジナルをお願いしております金田染工場の金田朝政先生に染めて頂きました!!

ぜひ、こんなウィットにとんだ江戸小紋もいかがでしょうか?

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也

 

 

 

 

 

【きもの楽庵】江戸小紋の可能性は凄い!「孔雀の羽根」のようなモアレの重ね型の江戸小紋

今までにない感覚の江戸小紋を作りました!

この全体画像では見えにくいですが、
この江戸小紋は「孔雀の羽根」のようなモアレが浮き出るのが特徴です。
拡大してみるとよーく見えると思います。

写真よりも実際の反物は、生地の角度を変えると、本当にそのモアレ感が
すごく出て、なんとも言えない感じなのです。

実は、この江戸小紋は、重ね型と言いまして、極鮫の型と万筋の型紙を
使って、二度糊置きをするとこうしたモアレが出る紋様に染まるのです。

 こうした「鮫」小紋と

「毛万筋」の型紙を使って

二度糊置きをするのです。
ただ、これを染めて頂ける「金田朝政」先生によると、
どちらを先に糊置するかとか、その型紙の細かさに寄って、
このモアレがきれいに出なくなってしまうそうで、それが難しいのだとか・・・。

試験的に染めて頂いた生地の端をご覧頂くと、二型を重ねているのがよく分かると思います。

 

こんな漢字に鮫小紋の方の上に万筋の型紙で二度糊置き下感じで、
あえて、その糊を色糊にしているのでよくおわかり頂けると思います。

実際の染め上がりはこんな感じです。(↓こちらは縮緬生地に染めたもの)

。(↓こちらは羽二重生地に染めたもの)

ツルッとした生地のほうがそのモアレはよく出ます!!

今回楽庵では、ツルッとしてさらに地紋が「杉綾」で織られた生地に
この「二重型」を染めていただいたので、さらに複雑なモアレ感が出ています。

こうした生地に染めて頂きました・・。
江戸小紋は、型紙も本当に彫れなくなってきていますので、
手彫り型の江戸小紋は貴重品ですが、
その染め方によって、まだまだ可能性のある染め物だと思っています。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也