【きもの楽庵】江戸小紋の可能性は凄い!「孔雀の羽根」のようなモアレの重ね型の江戸小紋

今までにない感覚の江戸小紋を作りました!

この全体画像では見えにくいですが、
この江戸小紋は「孔雀の羽根」のようなモアレが浮き出るのが特徴です。
拡大してみるとよーく見えると思います。

写真よりも実際の反物は、生地の角度を変えると、本当にそのモアレ感が
すごく出て、なんとも言えない感じなのです。

実は、この江戸小紋は、重ね型と言いまして、極鮫の型と万筋の型紙を
使って、二度糊置きをするとこうしたモアレが出る紋様に染まるのです。

 こうした「鮫」小紋と

「毛万筋」の型紙を使って

二度糊置きをするのです。
ただ、これを染めて頂ける「金田朝政」先生によると、
どちらを先に糊置するかとか、その型紙の細かさに寄って、
このモアレがきれいに出なくなってしまうそうで、それが難しいのだとか・・・。

試験的に染めて頂いた生地の端をご覧頂くと、二型を重ねているのがよく分かると思います。

 

こんな漢字に鮫小紋の方の上に万筋の型紙で二度糊置き下感じで、
あえて、その糊を色糊にしているのでよくおわかり頂けると思います。

実際の染め上がりはこんな感じです。(↓こちらは縮緬生地に染めたもの)

。(↓こちらは羽二重生地に染めたもの)

ツルッとした生地のほうがそのモアレはよく出ます!!

今回楽庵では、ツルッとしてさらに地紋が「杉綾」で織られた生地に
この「二重型」を染めていただいたので、さらに複雑なモアレ感が出ています。

こうした生地に染めて頂きました・・。
江戸小紋は、型紙も本当に彫れなくなってきていますので、
手彫り型の江戸小紋は貴重品ですが、
その染め方によって、まだまだ可能性のある染め物だと思っています。

文責ーきもの楽庵 代表 児玉哲也